公訴時効の起算点、停止、改正について

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公訴時効の起算点、停止、改正について

公訴時効とは

公訴時効とは、犯罪を犯してから、
一定期間経過することにより、
公訴できなくなるという制度です。

 

公訴時効が成立すると、
仮にその後に犯人がわかったとしても、
刑事裁判にかけることができず、
仮に公訴提起されても免訴判決がなされ、
被告人は罰せられないということになります。

 

公訴時効がある理由

公訴時効がある理由は法律上明らかにはされておらず、
裁判例においてもその立場は示されていませんが、
一般的には時間の経過により、人の記憶も薄れ、
人的証拠、物的証拠が風化していき、
捜査員の数や労力にも限界があるので、
新たな事件が次々と起こる中、区切りをつけないと回らなくなる
という実務的な理由や被害者の感情も弱まる、
といった理由が考えられています。

 

公訴時効の起算点

公訴時効の起算点は、条文では、
「公訴時効は犯罪行為が終わった時から」
と規定されていますが、
「犯罪行為が終わった時」
がどこかで争いがある場合もあります。

 

例えば、判例では、結果犯の場合は、
結果時を起算点とし、科刑上一罪の場合、
その中の重い罪を基準するという立場を
とっていますが、その他の説などもあります。

 

公訴時効はすべての犯罪においてあるわけではなく、
2010年(平成22年)4月27日に
公布・施行された改正刑事訴訟法により、
殺人罪・強盗殺人罪など
人を死亡させた罪であつて
法定刑の最高が死刑に当たる罪については、
公訴時効が無くなりました。

 

2010年(平成22年)4月27日までに
殺人罪・強盗殺人罪などの公訴時効が完成しているものは、
時効は完成したままですが、
公訴時効が完成していない罪については、
新法が適用されますので、
公訴時効にかからないことになります。

 

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公訴時効の期間

公訴時効30年
人を死亡させて、無期懲役・禁固刑に当たる罪
(強姦致死罪、強制わいせつ致死罪など)

 

公訴時効25年
人を死亡させていない、死刑に当たる罪
(外患誘致罪、外患救助罪、現住建造物等放火罪、現住建造物等侵害罪など)

 

公訴時効20年
人を死亡させて、長期20年の懲役・禁錮刑に当たる罪
(傷害致死罪、危険運転致死罪など)

 

公訴時効15年
人を死亡させていない、無期懲役・禁固刑に当たる罪
(強盗強姦罪、通貨偽造罪、身代金目的略取材など)

 

公訴時効10年
人を死亡させて、長期20年に満たない懲役・禁錮・その他の刑に当たる罪
(業務上過失致死罪、過失運転致死罪など)

 

人を死亡させておらず、長期15年以上の懲役・禁固刑に当たる罪
(強盗罪、傷害罪など)

 

公訴時効7年
人を死亡させておらず、長期15年未満の懲役・禁錮刑に当たる罪
(窃盗罪、詐欺罪、恐喝罪、業務上横領罪など)

 

公訴時効5年
人を死亡させておらず、長期10年未満の懲役・禁固刑に当たる罪
(未成年者略取罪、受託収賄罪など)

 

公訴時効3年
人を死亡させておらず、長期5年未満の懲役・禁錮・罰金刑に当たる罪
(暴行罪、器物損壊罪、名誉毀損罪、過失傷害罪、過失致死罪、威力業務妨害罪など)

 

公訴時効1年
拘留・科料に当たる罪
(軽犯罪法違反、侮辱罪など)

 

公訴時効の停止とは

公訴時効の停止とは、
公訴時効の進行が停止し、
停止事由が消滅した後に残存期間が進行するというものです。

 

公訴時効が停止するものの
代表的なものは公訴の提起です。

 

警察が逮捕した段階ではなく、
検察が公訴を提起にしたときに時効が停止します。

 

例えば、松山ホステス殺害事件の犯人、
福田和子が逮捕されたのは、
公訴時効の成立する21日前でしたが、
公訴が起訴されたのは公訴時効完成の11時間前でした。

 

逮捕しても公訴しなければ、
公訴時効が完成することになりますので、
ギリギリの事例でした。

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